子育て経験を通じ「子どもの個性を伸ばす教育が必要」と感じた3人の女性が一般社団法人「うみかぜ」を設立し、いすみ市内で6月、オルタナティブスクール「SOTOBOコミュニティスクール」を開校する。
発起人のレイブン澄(すみ)さん、ベッカー倫(しな)さん、福原美穂さんは、いずれも外国人の夫を持つ子育て中の女性。
夫との会話や海外生活、海外での仕事を通じて日本人とのギャップを感じた。それらが「教育の違いから来ている」と実感し、未経験ながら「日本の人材育成に寄与したい」と設立を思い立った。
3人は、スクールでの教育を通じて「言われたことをやる」のではなく、考える力・生きる力・未来を生み出す力を育て困難や失敗に直面してもやり抜く子どもを育てようと考えている。
今年度の募集は小学校1年生5人、2年生5人の計10人。文部科学省が打ち出している従来の学習指導要領のカリキュラムを網羅したうえで、「考える力」「自分の可能性を広げられる力」を身につ付ける目的で「探究学習(アクティブラーニング)」の側面を充実させる。
探究学習とはテーマに沿った深堀り型の学習方法で、探究過程で既存基礎科目の知識を横断的に活用し自ら学びを深めていく学習方法。
「たき火をしたい」というテーマに対し、火の歴史(社会)や火のおこし方(理科)、火力の調整に対するまきの分量調整(算数)を学び、この報告を通じて国語力を活用するといった具合に横断的な深堀り学習が可能になるという。
地元教育委員会とも連携し、同スクール卒業後は地域の小学校卒業と同等の資格を得られるよう調整中だという。カリキュラムは学習指導要領にのっとったカリキュラム編成のため、スタッフには教員免許所持者も配置する。
費用は、入学時に入学金8万円、設備費3万円、教材費3万円(以上、年額)、授業料5万,8000円、給食費3,500円(以上、月額)。
開校時間は月曜~金曜の9時~15時30分半。