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能城花火店、いすみの夏祭りで花火打ち上げ 3代目店主が地域の大会支える

花火の打ち上げに向けて準備する様子(写真提供=能城花火店)

花火の打ち上げに向けて準備する様子(写真提供=能城花火店)

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 いすみの花火店「能城花火店」(いすみ市大原)の打ち上げ花火が8月24日、岩船地蔵尊(いすみ市岩船)の夏祭りで披露された。

能城花火店主の能城衛さん。大原駅前に店を構える

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 能城花火店は約120年前、現店主の能城衛さんの祖父が神奈川県横須賀市で創業。能城さんの父親が戦後間もなく大原駅前で開業した。

 能城さんは地元の高校卒業後、進学のために上京。卒業後、都内で就職したが、20代半ばで家業に就いた。「花火師」になって40年ほどになるという。

 「仕事では常に新しいことに取り組む努力をしてきた」と能城さん。若い頃に海外のイベントで花火に音楽を合わせているのを見て、当時の日本でいち早く導入した。「花火に音楽を合わせる発想は素晴らしいと感じたが、外国の花火は今一つだった。日本の花火はレベルが非常に高い。高い技術の花火に音楽を共演させたら、もっと良い花火ができると思った」と話す。

 コロナ禍を機に県内での花火大会は縮小開催されているが、同店では白浜、九十九里、土気などの他に神奈川県横須賀市や三浦市など、一夏で20カ所以上を担当するという。

 同市岩船地域では毎年8月23日・24日に、灯籠流しと岩船地蔵尊の縁日が開かれる。花火が打ち上げられるようになったのは戦後。岩船地域の区長は「花火があるからこそ祭りに華がある。長く続いた行事。無くすわけにはいかない」と話す。

 能城さんは「花火師にとって花火大会は20カ所ある現場の中の一つかもしれないが、人によってはその時限りの思い出になる。来年花火を見ることができない人もいるかもしれない。花火の思い出と共に故郷を思い出してもらうきっかけになれば」とも。

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