本多忠勝公菩提寺（ぼだい）寺である良玄寺（大多喜町新丁）が3月30日、「御朱印新頒布記念会」を開く。

良玄寺から徒歩5分の場所にある夷隅神社でも御朱印を頒布する

　いすみ鉄道大多喜駅から徒歩10分の場所にある同寺。普段は、無住寺院のため御朱印は頒布していないが、今回、一日限定で頒布する。御朱印には、同町出身のイラストレーター福田彰宏さんが本多忠勝を描いた。

　当日は本堂の一部も公開し、千葉県中央博物館大多喜分館に保管されいている同寺所蔵の大多喜城主・本多忠勝、忠朝、政朝が同寺に宛てた寄進状の写しのパネル展示も行う。13時からは、同寺檀家の和泉貞夫さんが同寺と本多忠勝の関係について講話を行う。

　同寺から徒歩5分の場所にある夷隅神社でも御朱印を頒布する。夷隅神社は同町でもっとも格式のある神社で、江戸時代には代々の大多喜城城主の武運長久祈願社として崇拝加護されていたという。当日、境内では0と5の付く日に長年開催されている「朝市」が同時開催され、地元業者が野菜などを販売。城下町案内人によるガイドも行う。

　企画に関わる檀家の一人は「この寺には遠方から多くの人が訪れていた。『御朱印はないのか』という声も多かった。一方で過疎化が進む地域。何か地域の人が集まる機会ができないかと考え、今回、企画した。ちょうど桜と菜の花も見頃を迎える時期。いすみ鉄道は運休が続いているが代行バスが利用できるので、地域の人も、大多喜を訪れた人も、街を散策し、集う機会になれば」と来場を呼びかける。

　頒布時間は9時～15時。初穂料は、良玄寺御朱印＝500円、夷隅神社御朱印＝300円。良玄寺で頒布を受けた人には、本多忠勝特製クリアファイルと立葵（たちあおい）の家紋付きの黒まんじゅうを100個限定で進呈する。