
発達の悩みや子育てに関する本が並ぶまちライブラリー「ココ文庫@みるる」がオープンし、5月5日で1カ月がたつ。
コミュニティースペース「みんなの居場所みるる」がオープンしている日は、誰でも自由に利用できる
運営は任意団体「子どもの発達を見まもる会つながるココ」。同団体は2016(平成28)年、子どもの発達や育ちが気になる保護者同士、気持ちや情報を共有できる場ができないかと活動を開始。月に一度集まる「シェア会」のほか、勉強会やイベントなどを開いている。
公民館など場所を借りて定期的に集まっていたが、活動拠点となる場所を探していたところ、昨年、縁があって認知症予防のための活動や障害者の支援など地域で福祉活動に取り組む仲間と共にコミュニティースペース「みんなの居場所みるる」を開いた。
同団体代表の森田幸代さんは「以前から、(本をきっかけに)『前向きになれた』『悩みに対するヒントを得ることができた』という声をよく聞いていた。皆でそのような本を共有できる空間ができないか考えていた時に、この建物の一室を図書室にできたらと考えた」と話す。
「まちライブラリー」はいつでも誰でもどこでも始めることができる「本」を通じて「人」と出会うまちの図書館。多様な人たちがそれぞれの思いを持って展開し、全国に広がっている。同市内には「ココ文庫@みるる」のほか「星空の小さな図書館」がある。
「ココ文庫@みるる」は2階の一室に設け、本棚には寄贈された本を並べる。「自分が読んで役に立った本、良かった本をそれぞれ持ち寄った。『この本に救われた』『とてもいい本なので多くの人に読んでもらいたい』と持ってきてくれる人もいた」と、森田さん。
本のほか、発達の悩みや子育てに関する団体や施設、イベントなどのチラシも並べる。森田さんは「悩みを抱えた時に、どこで情報を得られるのかが分からない人も多い。自治体に問い合わせても自治区に限った情報しか得られないことも多く、十分ではない。もっと広域でさまざまな情報を知ることができる場になればと思い、積極的に情報を集めている」と話す。現在は、外房地域だけではなく、東金や千葉市、鴨川地域の情報が集まっているという。
「本をきっかけに子育て中の保護者、親子、このようなジャンルに興味のある人にとっての居場所になれれば。一人でも、子どもと一緒でも、ふらりと気軽に立ち寄ってほしい」と呼びかける。
開館時間は、コミュニティースペース「みんなの居場所みるる」のオープン日に準じる。入館無料。