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いすみで郷土かるた「房総こどもかるた」大会 千葉県の魅力知るきっかけに

かるたの札は全44枚。それぞれに千葉県にまつわる絵が描かれている

かるたの札は全44枚。それぞれに千葉県にまつわる絵が描かれている

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 千葉県の郷土かるたを使ったかるた大会「第20回房総子どもかるたいすみ市大会」が9月7日、夷隅文化会館(いすみ市深谷)で開催された。

会場では、試合前に練習する子どもの姿も多く見られた

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 「房総こどもかるた」は、千葉県の歴史、文化、産業を理解し、郷土愛を高め子どもたちの健全育成と子ども会活動の活性化を目的に1989(昭和64)年、房総こども会育成協議会が発行。「すくすくと県の木槇は緑色」「勝浦の海の公園魚の群れ」「落花生地中に実る千葉の味」など、千葉県の郷土にまつわる題材の絵札と読み札が特徴。読み札の裏面には内容についての解説が付いている。

 同大会は、いすみ市子ども会育成会連絡協議会が主催。大原町、岬町、夷隅町が合併しいすみ市が誕生した20年前から毎年開催している。子ども会ごとのエントリー制で地域によって取り組みに差があるが、旧夷隅町エリアでは盛んで、今年は9チーム28人が参加した。

 競技種目は団体競技と個人競技で、団体競技では3人1組でチームを組み、高学年の部と低学年の部が行われた。試合では44枚の絵札を半分に分け、団体戦は2段、個人戦は3段ずつそれぞれで並べる。出場した児童の一人は「並べ方にもコツがある。覚えやすい札は手前に、似た絵札は近くに並べる。札を並べるところから勝負が始まっている」と話していた。

 読み手が予告として「から札」を2回読み上げた後、試合開始。最後の2枚になると絵札を中央に移動し2枚を争う。1枚を取った人が残りの1枚も取れる。取った札が同数の場合は「から札」を持っている人の勝ち。今回はトーナメント方式で行った。

 試合が始まるとチームメートを応援する声が響き、試合が進むに連れ会場は熱気に包まれた。「夏休みの間、仲間と一緒に練習をしてきた」という児童は敗退後、悔し涙を流していた。

 優勝は、団体低学年の部=深谷・弥正子ども会Dチーム(市東夏帆さん、福山七瀬さん、寺田煌之介君 夷隅小3年)、高学年の部=同子ども会Aチーム(市東奈々さん、金綱凛さん、伊藤いろはさん 同小6年)、個人の部=行川子ども会秋場拓真君(同小6年)。秋場さんは「前半は相手にたくさんの札を取られていたが、後半、挽回できた。取り札が同数だったが、『から札』を取っていたので勝つことができた。とてもうれしい」と話していた。

 同協議会会長の魚地緑さんは「今年は、どの試合も接戦でとてもレベルが高かった。大会なので勝ち負けはあるが、子どもたちが楽しんでいる様子が見られて良かった。かるたをきっかけに初めて県の木や花、県内の名所などを知ったという声も聞く。今後も、かるたを通じて私たちの暮らす千葉県のことをより知るきっかけができれば」と期待を込める。

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