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いすみで「人形劇とオペラのコンサート」 街の劇場を身近に 

パヴェルさん、栄子さん夫妻と国田さん、藤江さん、市原さん

パヴェルさん、栄子さん夫妻と国田さん、藤江さん、市原さん

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 いすみ市在住のチェコ人と地元音楽家たちが企画した「人形劇とオペラのミニコンサート」が1月31日、大原シアター(いすみ市小沢)で上演された。

人形はパベルさんが手作りで制作。劇中の人形操作も担当した

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 人形の操作を担当したチェコ出身のアーティスト・パヴェルベドナーシュさんは2006(平成18)に初来日し、大学に通いながら日本語を習得。 石井栄子さんと知り合い結婚後、2010(平成22)年、いすみ市に移住した。現在は同市内で宿泊施設や絵画教室を運営しながら制作活動に励んでいる。

 会場の大原シアターは戦後モダニズム建築の先駆けだった建築家・東孝光が1988(昭和63)年、アトリエとして建てた建物。パヴェルさんが月の砂漠記念館で展示会を開いた際、当時のアトリエオーナーで画家の蓜島庸二さんと知り合い、買い受け、絵画教室として活用するようになった。

 同コンサートは、いすみ市在住の声楽家・国田なつきさんとパベルさんとの会話がきっかけ。国田さんは昨年12月、同市在住のピアニスト市原祐子さんと御宿町在住のバイオリニスト藤江知美さんで同町内の保育園でオペラと絵本の朗読会を開催。その話を聞いたパヴェルさんが「大原シアターでも開いてみては」と誘った。今年1月に準備を始め、時間を合わせては練習を重ねてきたという。

 当日は40人ほどが参加。ピアノとバイオリンのデュオで演奏が始まると観客は静かに聴き入った。第1部は人形オペラ「ヘンゼルとグレーテル」。ピアノとバイオリンの演奏や国田さんの歌声に合わせてパヴェルさんが人形を操り、物語は進んだ。劇中の効果音もバイオリンやピアノで表現し、パヴェルさんが7体の人形を巧みに動かすと会場から感嘆と、時には笑い声が起きた。

 第2部はクラシックのスタンダード曲「主よ、人の望みの喜びよ」「乾杯の歌」に加えて、テレビドラマの主題歌など3曲を披露。観客は国田さんの声量に圧倒された様子だった。最後は唱歌「焚き火」「雪」を全員で合唱すると場内は大きな拍手に包まれた。

 国田さんは「通常は2時間かけて行うオペラの演目。今回は人形劇に合わせて30分ほどにまとめてみたが、ここまで良い作品になるとは思わなかった。せっかくの機会なので、今後につなげていけたら」と話す。

 パヴェルさんは「このシアターを引き継いだ時にオペラと人形劇が上演できたらと思っていた。今回、描いていた夢を素晴らしい演者と共に実現できて幸せ。ヨーロッパには大小の劇場が多くあり日常的に観劇できる。文化的な施設が少ないいすみ市でも、この森の中の劇場で熱意と情熱のある人たちと、素朴でも内容がダイレクトに伝わるステージを今後も作り上げていけたら」と意気込む。

 次回は2月11日に上演予定。

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