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いすみの福祉施設「ピア宮敷」で梨の花収穫 農福連携で花粉作り

梨の花の開花は例年4月上旬ごろ。桜のような白い花を咲かせる

梨の花の開花は例年4月上旬ごろ。桜のような白い花を咲かせる

 いすみの社会福祉法人「土穂会」が運営するピア宮敷第1工房(いすみ市岬町桑田)で4月3日、花粉作りに向けた梨の花の収穫作業が行われた。

作業しやすさを考え傘を逆さまにしてつるし、摘み取った花を入れていく

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 農作業を通した「農福連携」を積極的に進めている同施設。同市岬地区では梨の栽培が盛んで、毎年4月上旬ごろに花が開花し、手作業で花粉を付ける交配作業が始まる。梨の花から花粉を採取するのは手間がかかるため、安価な輸入花粉に頼っていたが、2023年に輸入が禁止。地元の梨農家から相談を受け、2024年に花粉作りの取り組みを始めた。

 当日は、同市岬町谷上の扇梨園で作業を実施。同園には花粉採取用の梨の木が30本あり、10人ほどの利用者が朝から収穫を行った。梨の木は収穫がしやすいよう、ある程度の高さに整えられているが、見上げて収穫をする必要がある。同施設支援員の石野健太さんは「ずっと上を向いているので大変な作業だが、今日は天気に恵まれ青空の下で作業ができた。『まるで花見をしている気分』と利用者も楽しく作業に取り組んでいた。作業の分かりやすさもあり、毎年楽しみにしている利用者も多く、今年も参加している」と話す。

 梨の花の1日の収穫量は20キロほどで、そこから花粉が入っている葯(やく)を取り除き、最終的に採取できる花粉は100グラム程度になるという。

 「葯採取機を使い花と葯に分離した後、最終的に手作業でふるいにかけた葯を乾燥させ、花粉を採取する。手間のかかる作業だが、利用者と一緒に皆で作業して進めていきたい」とも。

 石野さんは「梨の花粉作りはこの時季だけの作業。開花状況や天候にも左右されるので大変だが、皆で協力して取り組みたい。梨農家の高齢化が進んでいるが、農園を引き継ぎ新規就農する農家も増えていると聞く。今年も農家の手助けができれば」と意気込む。

 同取り組みは天気と開花の状況を見ながら、4月中旬まで行う。

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