勝浦海中公園に隣接する「海の博物館」(勝浦市吉尾)で現在、企画展「房総の魚」が開催されている。
同展では、房総半島での水揚げが多く、家庭や飲食店で提供されている代表的なものを「名魚」、過去一度だけ房総半島で捕獲された実績がある魚など滅多に見られないもの、不思議な生活を送るものなどを「珍魚」として紹介。
生活の中で普通に見ることができる「ふつうの魚」に焦点を当てた展示も用意。それらの生態や人との関わりについて紹介するとともに温暖化によると見られる魚種の変化、低利用魚の活用など環境についても触れる。
会場内3カ所に設置したモニターやスクリーンでは「波打ち際で群れ産卵するクサフグ」「南房総の岩礁に生息する魚の繁殖行動」などのオリジナル動画も上映。
パネルや模型、動画などを使って房総半島にいる約75種を紹介している。
企画展を担当した主任上級研究員の川瀬裕司さんは千葉県内在住。研究だけでなくプライベートでも房総半島の食に触れ、市場では魚を購入する。自身で料理したものや食べてみた感想も各パネル下部に「担当研究員のつぶやき」として紹介している。
同館は1999(平成11)年3月、千葉県立中央博物館分館として開館。資料展示や研修施設としての利用に加え、南房総国定公園内という立地を生かした周辺自然体験事業も企画している。
開館時間は9時~16時30分。月曜休館。入館料は、大人=200円、高校生・大学生=100円、中学生以下と65歳以上は無料。5月7日まで。