着物をリメークし新しい服を作るワークショップが7月31日、約半年ぶりにミシンアトリエ「マチノイト」(いすみ市苅谷)で開催された。
子どもを抱え、ワークショップ参加者に服作りを教えるまつながさん
まつながさやかさんが主宰する同アトリエ。まつながさんは大学卒業後、アパレル企業に就職し服作りの現場にいたが、夫の仕事の都合で2015(平成27)年、同市に移住。2019(平成31)年に元郵便局の建物を改修し「マチノイト」をオープンした。
まつながさんは「月曜~水曜の3日間、アトリエをオープンし、服のお直しやオーダーメードの相談ができる場にしてきた。気軽に立ち寄ってくれる人も多く、地域の人との交流のきっかけにもなっていた」と話す。
近所の人の話から、この地域に使われなくなった着物が多く眠っていることを知り、「着物のリメークワークショップ」を開始。「着物は生地が丈夫で柄も個性的。上手に活用ができたらと考えた。服作りの楽しさを皆で共有しながらお気に入りの一着を作る機会になれば」との思いから定期的に開いていたという。
今年2月から、出産と育児のためアトリエを閉め休業していたが、今回半年ぶりに再開した。「今回は、定期的に通っている生徒向けの講座を開いた。子どもを連れて開催することに不安はあったが、生徒の中には子育てを終えたベテランママもいる。皆さんに支えてもらいながら、まずは一回やってみようと思った」と話す。アトリエには新たにベビーベッドや子ども用のおもちゃを用意し、子どもを連れて開催できるよう準備を進めた。
「会社を辞めてフリーランスになり、結婚、出産を経て、働き方に対する価値観も変わってきた。今は服のリメークという好きなことをしている場面に子どもが一緒にいてほしいと考えている。子どもを側(そば)で見ながら仕事を続けていくためにはどうすればいいか、ゆっくりでも模索しながら、一番いい方法を見つけていきたい」と話す。
アトリエの再開は未定だが、今後は様子を見ながら不定期でワークショップを開いていくという。