
ハワイアン家具店「オンジュクビーサン」(御宿町上布施)がリニューアルオープンして、4月18日で3カ月がたつ。
店内には小田原さんの作品が並ぶ。エアコンの模様も家具の技術を応用して壁面と統一した。
店主の小田原雄一さんは神奈川県座間市出身。高校卒業後、会社員を経て30歳になる頃、大工へ転身した。小田原さんは「元々子どもの頃から手作りすることとハワイが好きだった。子どもの頃からヤシの木の絵を描くのが好きで、若い頃はバイクやヘルメットにも描いていたほど。ハワイ旅行などを通してハワイ愛が深まっていった」と話す。
家具を製作するようになったのは約20年前。趣味でテーブルを作っていたが、現場で防水業者がベランダの防水工事をしている様子を見て合成樹脂で布地を家具に貼り付けることを思いついたという。「自分でやってみたら、思いのほか、うまくできた」ことから家具作りを重ねて技術を磨き、ハワイから布地を輸入し、オリジナルのハワイアン家具を作るようになった。
転機が訪れたのは約3年前。趣味のサーフィン好きが高じて以前より度々訪れていた御宿町への移住を決意。2022年7月に妻の広美さんと共に同町へ移住し、これを機に家具職人に転身。「大工時代は人の書いた図面を基に疑問を持ちながらも図面通りに家を建てていたが、自分のこの先の人生を考え今度は好きな物を作りたいと思った」と振り返る。
小田原さんは「最初は品物が売れず苦戦したが、SNSで情報発信を始めたところ、少しずつ買ってくれる人が現れた。次第にファンがつくようになり、今では北海道から沖縄まで幅広く注文を受けている」と話す。コロナ禍の時期に、沖縄にも興味を持つようになり、沖縄シリーズの家具の製作もスタート。店内が手狭になったため増築を決め、今回、リニューアルオープンした。
小田原さんは「大工時代に培った木材のエイジングの技術を見てほしい。インスタグラムフォロワー1万人を目指してチェストなどの箱物にもチャレンジしていきたい」と意気込む。
営業は土曜・日曜の10時~16時。