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350年超続く御宿・八坂神社の夏祭り みこし担いで海に入る

みこしを担いで海に入る「汐踏み」の様子

みこしを担いで海に入る「汐踏み」の様子

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 御宿町・八坂神社の夏祭りが7月7日、行われた。

みこしを担ぎながら町を練り歩く様子

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 350年以上続いている同祭り。大勢で担ぐみこしは昔、船方が造ったもので、少しずつ修繕しながら当初のものを使っている。同町の浜、須賀、高山田、新町、六軒町、久保の6つの地区が1年ごとに年番区を担当し祭りを運営する。今年は浜地区が年番区だったが、参加する人数が少なかったため、隣の須賀地区が助太刀したという。

 当日は老若男女が法被に鉢巻き姿で参加。黄色の鉢巻きをしている人は60歳以上の年配者で、ピンク色は若者の目印だという。同神社を出発したみこしは6つの地区を順番に練り歩く。実際にみこしを担ぐのはピンク色の鉢巻きをした若者で、年配者は警護を担当。全地区を練り歩いた後、御宿海岸で、みこしを担いだまま海に入る儀式「汐踏み」を行う。通常20分程度だが、この日は約40分、海に漬かり、みこしの上に頭取と副頭取が上がった後に儀式を終えた。6つの地区の頭取は各地区の消防団の分団長が務めるのが主流だという。その後、神社に戻り、「木やり歌」を歌いながら約2時間かけて坂を上って祭りが終わる。

 参加した本吉孝充さんは「地元に根付く伝統行事を続けることは維持するだけで大変だが、普段会わない人とも出会える貴重な場になっており、たくさんの人と一つのことを行う連帯感は他では味わえないものがある」と話す。

 小学生のころから祭りに参加しているという93歳の渡邉嘉重(かじゅう)さんは「残念なのは参加する子どもが少ないこと。いつもは大人の前を子どもみこしが歩く。おはやしに参加する子どももかなり減った」と話していた。

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