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いすみの中学生が「漁業の仕事」を体験 魚のさばき方にも触れる

マダイとイシダイを三枚に下ろす様子を熱心に見る生徒

マダイとイシダイを三枚に下ろす様子を熱心に見る生徒

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 漁業の仕事を体験する講座が8月7日、いすみ市内の中学生を対象に開催された。

いすみ市商工観光課水産商工・食のまちづくり班の職員と地域おこし協力隊のよこやまさん

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 水産後継者育成事業としていすみ市が毎年企画している同講座。「地元の産業を地域の子どもたちに知ってほしい」という思いから、旧大原町時代から20年以上続く。毎年、夏休み期間中に同市大原・国吉・岬中学校の中学1年生を対象に全4回の講座を開講。今年は「漁業のひみつ」をテーマに企画し、18人が参加している。

 2回目となる今回は、地元の加工会社「アルファ」で干物作りを体験後、大原文化会館に移動し、魚のさばき方を学んだ。講師は、大原商店街に店を構える「志村水産」店主の志村昌彦さんが務めた。

 会場には、大原漁港で水揚げされたマダイとイシダイを用意。うろこを丁寧に剥がした後、手際よく三枚に下ろした。普段、魚をさばく様子を見る機会がない生徒も多かったため、熱心に見守る姿が見られた。さばいた魚を試食した生徒からは「おいしい」という声が聞かれた。

 地元で水揚げされる魚についてクイズ形式で学ぶ時間も設け、理解を深めたほか、振り返りシートも工夫を施した。水産事業の活性化を目的に活動する同市地域おこし協力隊のよこやまさんは「(振り返りシートは)人に伝えることを意識できるよう、SNSに投稿するイメージで書き込めるようなフォーマットにした。楽しみながら今日の学びをまとめてもらえたら」と話す。

 いすみ市水産商工観光課水産商工・食のまちづくり班の小路拓海さんは「自分が子どもの頃からあった事業。日常の中の漁業に触れる機会として、どのような内容がいいか、皆で考え準備を進めた。今回、初めて魚をさばく様子を見る機会を設けたが、子どもたちが喜んでくれて良かった。この地域の漁業を知るきっかけになれば」と話す。

 次回は今月19日、大原漁港で網からイセエビを外す「イセエビの網手取り」を体験するほか、イセエビの入札や造船所の見学も予定する。

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