園児たちが育てた大豆を使った「みそ作り体験」が1月24日、大多喜町立つぐみの森保育園(大多喜町中野)で開かれた。
同園は以前から園児による野菜栽培や稲作体験、磯での生物観察会から投網体験など自然環境を活用した保育に取り組んでおり、昨年、同町内のみつば保育園と共に千葉県の「ちば・うみやま保育(千葉県自然環境保育認証制度)」の認証を得た。
体験のきっかけは、昨年町内で行われた移住者懇談会に参加した武田真知子園長が、参加者から「保育園でみそ作りをやってみないか」と誘われたことだった。「秋の行事の収穫祭で園児の育てた大豆で作ったみそで、みそ汁を振る舞うことができたらすてきだなと思い、町の栄養士と保健師に相談してみたところ、快く賛同してくれた」と話す。
大豆栽培はみそ作りに詳しく、同園に子どもが通っていた渡邉さなえさんが支援。昨年7月に苗を植え、秋に収穫した。
当日は、同園とみつば保育園の年中クラス21人が参加。両保育園の職員と同町健康福祉課の職員、栄養士と保健師、渡邉さんと同園に子どもが通っていた近所の母親も手伝った。
午前中はかまどでまきを燃やし大豆をゆで、午後から園児たちが手で丹念につぶした。作業用の容器を囲んだ園児たちにゆでたダイズが大量に運ばれると歓声が上がり、作業中は立ち上がって「頑張れ」と励ます姿も見られた。
つぶした大豆に塩とこうじを加えてみそ玉にすると、園児たちはたるの中に投げ込んだ。たるに詰めた約20キロのみそは今年の秋まで熟成させ、秋の収穫祭にみそ汁として振る舞う予定だという。
渡邉さんは「みそ作りに対する子どもたちの反応が楽しみ。みそが仕上がるまで楽しんでもらいたい」と話し、武田園長は「みそ作りを長く続けて子どもたちが大きくなるまで覚えていてくれたらうれしい。地域の人、町の職員、保育園が一体となって取り組んでできたことを感じてもらえたら」と期待を込める。