
営業運転を終了し引退する車両をたたえる「ありがとうキハ52 125 営業運転終了記念イベント」が4月27日、5月11日・12日の3日間、いすみ鉄道・大多喜駅で開催される。
「キハ52 125」車両は2011(平成23)年4月から同鉄道で活躍。運転を続けていくために8年に一度の車両検査が必要になるが、今回、老朽化や交換部品の調達が困難なこと、高額の検査費用がかかることから営業運転を終了する。
同鉄道は、昨年10月に発生した脱線事故の影響で現在も運休が続く。いすみ鉄道の吉田貴文さんは「引退を見据えてイベントができないかと以前から考えていた。できればラストランができたらと思っていたがかなわず、13年5カ月の歴史に幕を閉じた。現状でできることを考えて企画した」と話す。
当日は大多喜駅1番線に同車両を展示。車両と光の具合を考え適した場所に撮影エリア設け、ヘッドマークを掲出する。さらに1日に3回、エンジンを稼働し展示する。「車両近くでエンジン音を楽しむことができる。車内も開放するので、自由に見学し楽しんでもらえたら」と吉田さん。同駅構内での乗車体験も行う。「走る『キハ52 125』に乗れる最後の機会になるのでは。距離は短いが動く車両を味わってほしい」とも。
吉田さんは「例年3月~4月は、菜の花と桜を楽しみに訪れる人も多いが、今年は少なかった。代行バスを運行しているが厳しい状況が続いている。ただ、今回運休中だからこそ実現できた内容もある。この日限りの貴重な体験を楽しんでもらえたら」と話す。
「大多喜駅でこのような規模のイベントを開催するのは珍しい。駅の近くに本社があるので、皆で協力して来場者を迎えたい。今年入社したばかりの社員や20代の若手社員も頑張っている。現場で、今できることと向き合い盛り上げていけたら」と来場を呼びかける。
開催時間は9時30分~16時。入場には「キハ52-125引退記念切符セット」(2,000円)が必要。小学生以下は1枚に対し2人まで無料。乗車体験は11時~、13時30分~で、大人1,000円。各回先着40人。