暮らす・働く

大多喜で光る泥団子作り体験 「建築士の日」に伝統技術の左官を学ぶ 

しっくいで仕上げた泥団子。好きな色で光る泥団子を作る

しっくいで仕上げた泥団子。好きな色で光る泥団子を作る

  • 0

  •  

 日本の伝統技術である左官の魅力に触れる体験イベントが6月29日、ショッピングセンター・オリブ(大多喜町船子)で開催される。

講師は福辺工業所代表で左官職人の福辺さん

[広告]

 同イベントでは、実際にしっくい塗りを通し左官の建築技術を体験する。講師は、福辺工業所代表で左官職人歴35年の福辺克吉さん。これまでに多くの左官工事を手がけてきた。

 当日は、会場に用意した泥団子にしっくいで下塗りと上塗りを行い、表面を滑らかにした後、好きな色を塗って完成させる。しっくい材は、丁寧に磨き続けることで表面に光沢が現れ、やがて光輝く玉になる。磨く際、均一に力を加えていく技術が必要で、むらなく仕上げるのが難しい。

 主催は千葉県建築士会夷隅支部。同支部は、いすみ市、勝浦市、大多喜町、御宿町の2市2町で活動し、毎年7月1日の「建築士の日」にちなんだイベントを開催している。「建築士の日」は、1950(昭和25)年7月1日に建築士法が施行されたことに由来し、建築士の質の向上とその社会的意義を周知することを目的として制定された。

 同支部では、これまでにも建築業界の深刻化する人材不足対策として、建築士の仕事の魅力を地域の子どもたちへ知ってもらうための、大工体験や高気密高断熱住宅の体験、IT技術を活用した家づくり体験会などを開いてきた。

 同支部会員の荘司和樹さんは「左官は日本古来の伝統技術の一つだが、現在は建築コストの安いビニールクロス(壁紙)仕上げの普及により、その価値を知らない人が増えた。建築を学ぶ学生の多くも、しっくい壁などの左官仕上げに触れた経験が少ない。ぜひ多くの子どもたちに、左官という技術の魅力を体験してもらえたら」と参加を呼びかける。

 開催時間は、10時~、13時30分~で、各約2時間。参加無料。対象は小学5年生~大学生。事前申込制。定員に達し次第、受付終了。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース