
クラフト作家を中心としたさまざまな店が集う「おさんぽマルシェ」の100回目が7月17日、コミュニティスペース・らくらす小沢工務店(茂原市茂原)で開催され、幕を閉じた。
茂原市在住で手芸雑貨やハンドメード作品をセレクトしイベントなどで出張販売を行う「トネリコ舎」の佐藤理絵さんが主催する同マルシェ。2015(平成27)年1月に第1回を開催した。佐藤さんは「雑貨やハンドメードのものが好きなので、自分でイベントを主催すると常に作品に接することができるのではと考え企画した」と振り返る。
当時、外房エリアを中心に、さまざまな店が集まるマルシェが盛んに開かれていたが、ほとんどが週末開催だった。「平日に毎月開く小規模イベントにすることで、大規模イベントとの差別化を図った。週末に出かけられない人にも楽しんでもらえたらと考えた。ちょうど会場となる場所のオープンと重なったのもタイミングがよかった」とも。
毎回、飲食、スィーツ、コーヒー店が1店ずつ、クラフトなどが7店、合計10店が会場に並ぶ。同じ店が連続して出店しないよう、毎月入れ替える工夫を施した。佐藤さんは「出店者は、外房エリアのほか、千葉市や市原市、遠くは香取市を拠点に活動している人もいる。実際に作品を見たことがある、購入したことがある作家に出店をお願いしてきた。『トネリコ舎のお薦め』でイベントを開いているというコンセプトを崩さないように続けてきた」と話す。
「こぢんまりとしたイベントなので、来場者と出店者の距離が近く、回を重ねるごとに顔見知りになり、一緒に食事をしたり、おしゃべりを楽しんだり、アットホームな雰囲気になっていった」と佐藤さん。
最終回当日は「第1回に参加した」「実店舗を構える前から、出張販売させてもらった」「毎年1回は出店していた」「最初は客として遊びに来ていたが、作家活動を始めイベント出店をするようになった」という店も並んだ。最終回と聞きつけ、開場をまちわびる人の姿も見られ、多くに人でにぎわった。
佐藤さんは「ずっと続けていけそうだったが、10周年かつ100回で切りがいいので一区切りつけることにした。最終回を終えて寂しさもあるが、やりきった達成感で爽やかな気持ち。関わってくださった全ての人にありがとうと伝えたい。『おさんぽマルシェ』はここで終了するが、私にとって一つ大事なもの手放した分、何か新しいことを迎える準備ができたら」前を向く。