
都内在住の高校生らが中心の任意団体「シナジーモザイク」が8月17日、勝浦市観光協会KAPPYビジタセンター(勝浦市墨名)でアイデアプラン発表会を開いた。
同団体は、佼成学園高校(東京都杉並区)3年の森海人さん、関東国際高校(東京都渋谷区)3年の大村遥さん、八雲学園高校(東京都目黒区)3年の吉家華蓮さん、東洋大付属牛久高校(茨城県牛久市)3年の齊藤夏未さんらが設立。森さんは「何かボランティアに参加したいと情報を探したところ、ボランティア団体のウェブサイトをきっかけに3人と出会った。皆、地域活性や観光に興味があったため、オンラインでつながりながら意見交換した」と振り返る。
地域の情報や取り組むテーマなどを考える中で勝浦市に興味を持ち、6月に初めて現地を訪問。「事前にネットでリサーチした情報を頼りに地域を巡った」と森さん。
大村さんは「『勝浦朝市』を訪れた際に、立ち寄った店の人がいろいろ話をしてくれた。私たちの活動について話すと、さまざまな人を紹介してくれた。初めて会った私たちにも気さくに話をしてくれて、地域の温かさを感じた」と振り返る。
地域プロジェクトマネジャーで、観光に関するさまざまな取り組みを進める同市職員の倉橋定良さんに出会ったことをきっかけに、7月22日、同市観光協会の関係者が参加するアイデアプラン発表会の場が設けられた。
当日は、すでに具体化しているSNSを活用したPRや高校生の視点を生かした観光PRポスターを紹介するほか、サイクリングを活用したプラン、砂浜を活用した「ビーチシネマ」のアイデアを発表した。
吉家さんは「初めて勝浦を訪れた際に、朝市の開催時間帯には多くの人がいたが、正午を過ぎると人を見かけなくなった。自転車を借りてさまざまな場所を巡ったが、魅力的な場所がたくさんあった。午後からのコンテンツの一つになればと考えた」と話す。
齊藤さんは「宿の人に話を聞いたところ、夕方から夜の時間帯は楽しめるコンテンツが少ないことから、ほとんど外に出る人がいないと話していた。夜に楽しめるコンテンツとして映画上映を考えた。地元の人に話を聞いてみると、かつてこの地域で企画されていたこともあったという。今回、当時の様子を知る人から駐車場の確保や会場に関する課題など、私たちでは分からない視点からアドバイスをもらうことができ、とてもありがたかった。検討を重ね実現に向けて動いていけたら」と話す。
森さんは「現地に足を運んでから数カ月でここまで進むとは思っていなかった。多くの人に出会うことができ驚いている。地元の人だからこその視点に毎回多くの発見がある。自分たちだけではできないことも多い。今後も、さまざまな人と交流を深めていけたら」と意気込む。
同団体はメンバーの受験のため一時活動を停止するが、来年1月に活動を再開予定。具体化に向けて動いていくという。