個性的な書店が並ぶブックマーケット「あわぶっく市」が11月16日、道の駅ローズマリー公園(南房総市白子)で開催される。
会場のローズマリー公園。ヨーロッパ調の建物が並ぶ(写真提供=ぶくぶくコレクティブ)
主催は「ぶくぶくコレクティブ」。館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町を指す安房地域在住の有志から成る同団体。書店の少ない安房地域で「本との出合いの場」として2018(平成30)年に、第1回を開催。毎年秋に開催し、今回で9回目を数える。
会場には、安房・外房地域だけでなく千葉県全域から約30店の書店が出店。実店舗を持つ書店だけではなく、移動販売のみの古書店、自費出版の本、編集者が自身でセレクトした本を販売する店も並ぶ。千葉県の郷土史・建築をひもといた同人誌を販売する「明里」、安房のおもしろさを千葉県北部に紹介している「Awaの窓」を含む初出店8組のほか、数年ぶりに参加する店もある。
同団体の前田浩彦さんは「昨年は、雨が降ったりやんだりのあいにくの天気だったが、逆に雨宿りを兼ねて本をじっくり見る人が多かった。1日で総数1188冊の本が旅立っていった。出店者の多くは古本の販売が主となるが、新刊書籍を扱っている本屋の売り上げも良く、新古関係のないブックマーケットとして定着してきたのでは。来場者も安房地域だけでなく、香取など千葉北部から来るなど広がってきていると感じる」と話す。
当日は「本で街を変える!」をテーマにミニトークを開く。JR木更津駅東口階段下にある「駅の図書室FLAT」、寄贈本をいすみ鉄道と地域のために活用する「い鉄ブックス」、いすみ市にある納屋を改装した民間図書館「星空の小さな図書館」、町内のあらゆる場所に本棚を設置し、地域の人々の憩いの場となるために活動する「鋸南町まちかど図書館」の運営者をゲストに招き、話を聞く。
「本を通して人が出会い、集まる場所づくりや本を循環させて地域の活性化を図る動きが全国的にも広がってきている。活動内容などを聞きながら本の可能性を探れたら」と前田さん。「来場者だけではなく出店者からも『本を手にしたお客さまとの会話が楽しい』とのいう声を聞く。今年も本との出合いを楽しんでもらえたら」と来場を呼びかける。
開催時間は10時~15時。入場無料。小雨決行・荒天中止。