暮らす・働く

御宿のレモン、収穫始まる 仲間と共に地域の特産品目指す 

レモン栽培5年目の木から収穫したレモン。レモンの形や大きさはバラバラでも、さまざまな用途で活用できる

レモン栽培5年目の木から収穫したレモン。レモンの形や大きさはバラバラでも、さまざまな用途で活用できる

  • 0

  •  

 御宿町の「レモン」の収穫が現在、最盛期を迎えている。

「畑ベジタブルガーデン」の畑さんのレモン畑でも多くのレモンが実った

[広告]

 レモン栽培を始めて5年目の「畑ベジタブルガーデン」を営む畑洋平さんのレモン畑でも連日、収穫が続いている。畑さんは酪農従業員を経て農家として独立し、野菜作りをしていたが、レモン農家に転身した。「やりがいがあったが、時期になると一度に大量の野菜ができてしまい、収穫しきれず無駄にしてしまうことがもったいないと感じていた。キョンなどの動物の被害にも遭いやすく大変だった。動物にもやられず無駄なく活用できるものは何か考えた時に、レモンを思いついた」と振り返る。

 レモン栽培は鴨川市では盛んだが、御宿町を含め近郊地域ではほとんど行われていない。「始めたばかりの頃、『栽培が難しいのでは』とよく言われた。初年度はうまくいかず、冬に枯らしてしまったこともあったが、今は1年目の苗はハウスで育て、2年目以降、露地栽培へ移行することで土地に慣らし大きくしている。木が大きくなれば冬も越すことができ動物にもやられにくい」と畑さん。

 現在、3反歩ある圃場の一部で150本を栽培。5年目のレモンの木1本から100個近く収穫ができるという。畑さんは「収穫はこれから冬まで続くが、寒さの影響がレモンにどこまで出るのかはまだまだ未知数。日々勉強を続けている」と話す。

 畑さんをきっかけに同町内でレモンの栽培を始める人が増え、「御宿レモン研究会」が発足。現在、20人の仲間と共に地域の特産品を目指し活動している。

 「レモンはそのままででもニーズがあるが、搾ってレモン汁にしたり、料理のアクセントに使ったり、さまざな形で活用できる。収穫時期も長く、慌てて収穫する必要もないため無駄なく使い切れる。レモン農家は増えてきたが、特産品と呼ぶにはまだまだ量が少ない。今後、仲間たちと一緒にアイデアを出し合い、御宿町の新しい特産品にできたら」と意気込む。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース