鴨川市が設置する総合交流ターミナル「みんなみの里」が無印良品のコンセプトに沿って改装され、「里のMUJI みんなみの里」として4月27日にオープンする。「無印良品みんなみの里」「Café&Meal MUJIみんなみの里」を新たに導入する。
良品計画(東京都豊島区)は3月23日に同施設の指定管理者に認定された。
1999年3月に開業した「みんなみの里」は、レストランや物産販売の交流館棟、農産物直売所の体験館棟から成る。これまで、郷土の文化や地域の産品の紹介や農業体験を通じた都市住民との交流など、地域情報の発信基地として幅広い活動を行ってきた。設置者の鴨川市は、2017年2月の地方創生拠点整備交付金の採択を受け、同施設の全面改装を進めている。
同市の中山間地のコミュニティーでは、進む人口減少や高齢化、それに伴う耕作放棄地の拡大や獣害といった課題に直面しており、今回の取り組みは地元の人々に毎日利用してもらえる場所をコンセプトに地域の生活インフラとして人々の暮らしの「役に立つ」施設を目指す。併せて、地域の魅力を見いだし紹介することで、同施設を訪れる利用者と地元住民および生産者とのつながりや交流を生み出し、地域課題の解決拠点になりたいと考えているという。
素材そのものの味を生かし、自然のうま味を引き出すメニューを提供している「Café&Meal MUJI」は、初のロードサイド型店舗として出店。地元食材など同市の里山・里海の幸を生かしたメニューを展開することで地域の食材や食文化を紹介していく。併せて、里山や農村景観の中で「くつろぎ」と「やすらぎ」の空間を創出し、地域のコミュニティースペースとしての役割も担う。
6月1日には、地域農産物の価値を上げ、未利用・低利用の農産資源を活用するために、「開発工房」をオープンする予定。長狭米・鴨川七里・かんきつ類などを使った加工品の研究および開発、ブランド化を、生産者をはじめ関連団体や事業者と共に進めていく。これにより、地場雇用創出を図るとともに同市の新たな地域銘品を開発・紹介し、これまで気が付かなかった同市の魅力を伝えていく。
営業時間は9時~18時。