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AIを活用、離岸流の検知システム開発へ 御宿で実証実験

集合写真

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 御宿町が7月4日、人工知能(AI)などを活用して「離岸流」の発生を検知するシステムの実証事業を始めると発表した。同町が総務省の支援を受けて、コニカミノルタジャパン、中央大、日本ライフセービング協会と連携して行う。

実証事業で使用される専用カメラ

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 離岸流は、海岸の波打ち際から沖合に向かって局所的に発生する強い流れのこと。外房の海岸では発生しやすく、海水浴客などが巻き込まれて海難事故につながる例が多いという。

 同町は水難事故防止と安心・安全な海洋レジャーの町の実現を目指し、最新技術を用いた同実験を行うことを決めた。

 同町中央海水浴場に専用の定点カメラを設置し、海水面の変化を解析して離岸流の発生を検知する。得た情報はライフセーバーのウエアラブル端末や海水浴客のスマートフォンなどに送信され、危険を知らせる仕組みをつくることを目指す。離岸流に巻き込まれた場合、要救助者発見の短縮から救助アプローチの迅速化を支援する。

 御宿町の石田義廣町長は「この事業は多くの団体の皆さま方が情熱を注いでいる非常に大きな事業。御宿町の歴史を振り返ると400年ほど前に大きな海難事故があったが、317人を助け上げた。その人命救助に対する熱い思いが町民の皆さまに脈々と生きている。その思いを体現する事業として考えている」と話す。「県内のみならず、この御宿から世界の海水浴場にこの事業が発信され、多くの人命が救われることを願っている」とも。

 実証事業は、7月下旬に開始する。

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