御宿の交流スペース「サイカス」(御宿町御宿台)で8月18日、昆虫を捕まえ調理して食べるイベント「昆虫を採って食べる会in御宿~セミ編~」が開催された。
参加者全員で昆虫の採集・調理・実食を行う同イベント。サイカス代表の三次恵美子さんと鴨川を拠点に活動するサバイバル食研究家の永野太郎(永井弘朗)さんが共同で開いた。当日は県内外から15人が参加した。
当日は、永野さんが農業害虫をテーマにレクチャーを行ったあと、メキシコ記念塔の散策路を中心に昆虫採集を行った。昆虫のメインターゲットはセミ。そのほかにも絶滅危惧や有毒の種以外の昆虫を採集した。
参加者は2時間昆虫採集を行い、ジョロウグモやコガネグモ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシ、ナナフシなどを集めた。サイカスに戻り、今回採集した昆虫のほか、永野さんが用意したサクラコガネ、カメムシがどんな味がするのかなどの説明を行った。永野さんによると、カメムシの繁殖期である6月~8月は青リンゴのような甘い香りがするとのこと。
メニューは、素揚げしたカメムシをトッピングしたカメムシタコス、セミの天ぷら、レタスで豆板醤とセミを巻いた料理などを用意した。
三次さんは「初めての開催だったので反省点が多いけれど、みんなに楽しんでもらえた。昆虫食への抵抗がなくなったと思う」と話す。
永野さんは「参加してくれた人は虫というものに対しての抵抗感がなくなったと思う。食べることを通してより身近に感じてもらえた。毎回イベントを開く中で、虫取り体験から食べるところまで持っていけるのが本当に面白い」と話す。「みんなにセミがおいしいと言ってもらえた。旬のものを『おいしい』と言って食べてもらえるのはうれしい」とも。
イベントに参加した大学生の佐々木瞭さんは「昆虫食は意外といけたが、無味に近いので調味料の味という感じだった。セミは羽、足を削げば普通に食べられるなと思った。参加する前は昆虫食に対する抵抗感があったが今はない。食べられるという知識と体験のおかげ。今後はコオロギにチャレンジしたい。自分でやってみたい」と意気込んでいた。