御宿町はふるさと納税の返礼品の見直しを行い、11月1日から現在の返礼品120点から74点に減らすことを決めた。
御宿町は1609年9月に御宿沖での海難事故で、座礁したメキシコへ航海中だったスペインのガレオン船「サン・フランシスコ号」の乗組員ら317人を地元の漁民が救助した史実にちなんで、1978(昭和53)年にメキシコのアカプルコ市と姉妹都市協定を結んでいる。2013年にはメキシコ中部のテカマチャルコ市とも姉妹都市協定を締結した。
史実にちなんで2015年10月から返礼品としてスペイン産ワインやスペイン産の生ハム、メキシコ産の蜂蜜などを用意してきたが、総務省に地場産品以外だと指摘されたために、返礼品として人気のあったスペイン産のオリーブオイルやワインのほか、姉妹都市提携を結んでいる長野県野沢温泉村のスキーリフト券も取りやめることが決まった。寄付額に対する返礼品の価格は、現在の約4割から3割以下とする。
町企画財政課の担当者は「今後は町内の事業者に開発や発掘をしてもらい、事業者のこだわりや商品製造の工程などを前面に出して周知させ、町の活性化につなげられたら。町で行っている事業や寄付金の使い道などの報告や、町を好きになってもらえるようなアピールなどもしていきたい。情報発信を積極的にやっていけたら」と意気込む。
10月31日までに寄付を入金した場合は、見直し前の内容となる。