勝浦市が11月、防災アプリ「かつうらメイト」を導入した。
FMラジオ局「J-WAVE」の関連会社「J-WAVE i」 (東京都港区)が提供する自治体向け音声コミュニケーションサービス「Groupair +(グループエアー プラス)」を活用した同アプリ。6月1日から市内で試運転を重ね、改善を行った上で本格運用が決まった。
同社ではスマートフォン・アプリのほか、一般携帯電話版も同時にサービスを展開しており、勝浦市では今後、市内各地での本格運用を推進していく方針という。
「J-WAVE i」ではすでに2015年に熊本県山鹿市での提供を開始しており、地域住民に利用定着が進んでいる。今回はこの取り組みの第2弾となる。
同サービスは、市に関わる情報を地域住民に音声メッセージで配信。スマートフォンやタブレット端末で無料アプリをダウンロードし利用する。市外に住んでいる人も利用できる。特徴は音声メッセージの送信機能で、自治体の情報担当者や権限を付与された地域や行政区の担当者、地域団体などが地域ごとの情報を音声録音し、住民に届けることができる。
併せて、「自動再生機能」を搭載しており、災害などの緊急時には、ユーザーがスマートフォンやタブレット端末に触れることなく、自動で音声情報を再生させることができる(Android OSのみ)。ユーザーは端末を操作することなく、「ただ聞くだけ」で情報を得ることができるため、高齢者にも伝わりやすくなっているという。防災行政無線の補完措置として音声を同時に「かつうらメイト」にも配信することで、戸別受信機のように住民のスマートフォン端末を活用することができ、より多くの住民に情報を届けることができるほか、「聴き直し」もできる。
勝浦市における特徴的な取り組みとして、既に運用されている市の防災行政メールの内容を同サービスにも配信を行う。重要なお知らせは、「Amazon Polly」を使って自動合成音声化の上、音声情報として流す。併せて、多言語変換機能を搭載し、ユーザーが日本語以外の言語を選択すると、市の発信する文字情報を自動で他言語化し情報を受信する。音声情報の場合は自動で書き起こしの上、さらに多言語化された情報を受信する。