勝浦のまちづくり会社「モビルコ」(勝浦市出水)が1月21日、勝浦市内でキックボードのシェア事
業を始めた。
同社は、キックボードメーカーでシェアリング事業も手がけ、米BIRD社の日本でのパートナー企業BRJ(東京都港区)から地方都市での普及業務を請け負う同社。
勝浦をはじめとした地方都市での観光や配達などで、駐車場と居場所間、路地などで車が入れない場所、公共交通機関が普及していない場所など「ラストワンマイル」の課題解決を目的に設立された。高齢者などの免許返納後の移動手段なども見据え、同サービス普及に関わることを決めた。
現在、電動キックボードで公道走行をする場合には小型特殊自動車を運転できる免許が必要。個人で購入する場合は、方向指示器やブレーキランプ、ヘッドライト、ナンバーの取得、自賠責保険加入などが求められる。
そうした法律面のルール遵守、行動走行に関する国内仕様への機体改造、事故を避けるため立ち入り禁止箇所を「走行不可エリア」としてテクノロジーで管理するなど細かい調整を経て実用に入った。
現在、機体は20台、ポートと呼ぶ機体の待機場所は「勝浦市営駐車場」「通見岬神社第二駐車場」「マリブポイント」「妙海寺」など7カ所。今後、需要に合わせて機体とポートを増やしていくという。
利用方法は、専用アプリをダウンロードし、運転免許証と支払方法を登録。専用アプリで交通ルールクイズに答え、機体のハンドル部分に貼付されているQRコードを読み取りロックを解除して乗り出す。ポートに収納し、駐車時の写真を撮影して返却が完了する流れ。
利用料金は乗り出し100円で、以後、1分利用ごとに15円が課金される。新事業特例対象エリアに設定されているため、勝浦市内に限りヘルメットの着用は任意。
同社専務の清水洋平さんは、「勝浦市内は細い道や急な坂道もあり、配達や仕事での車利用に不便を感じる場所もある。キックボードのシェアリング事業を通じて、もっと勝浦を楽しんでもらえたら」と利用を呼びかける。