鴨川の旧江見小学校(鴨川市江見内遠野)校庭で5月21日、「花笠山マルシェ」が行われる。
同小裏の山はかつて「花笠山」と呼ばれ、花摘みの盛んな観光農園があり、「花の街」の象徴として親しまれていたという。
高齢化に伴う人口減少などで農園を運営する人がいなくなり、次第に山が荒れるようになっていった。追い打ちをかけるように同小も2015(平成27)年、近隣3小学校と統廃合し廃校に。
さらに2019年に房総半島を襲った台風で倒木などが原因で山道が使用不能になり、山は荒れていった。
花笠山を復活させようと、かつて同地区で育った山口雅之さんが2020年に活動を開始。土地所有者を調べて地区住民に働きかけ、山の整備を始めた。
「昔、津波が襲ってきたときには花笠山に逃げてきたという。いざという時の避難場所としても日頃から整備しておきたい」と山口さん。
山の整備を進める同時にマルシェも企画。普段から花笠山に登ってもらうことで地域の憩いの場にするとともに、整備の進捗(しんちょく)も見てもらうのが狙い。
マルシェは2022年3月、仲間内の数店舗で開始。以降、不定期で開催を続け、広報や出店者集めに苦戦しながらも各回10店舗・100人ほどの来場者を集めてきた。4月16日の開催時は12店舗が出店した。
今年3月から毎月第3日曜に定期開催することを決めた。山の整備は前日にボランティアメンバーで行う。5月21日の開催には13店舗が出店を予定。
開催時間は11時~14時。雨天中止。