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勝浦の老舗旅館「松の家」、国指定文化財から20年

地域住民と一緒に写真に写る松の家旅館の女将(おかみ)※写真右端

地域住民と一緒に写真に写る松の家旅館の女将(おかみ)※写真右端

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 勝浦・旧市役所通りにある「松の家旅館」(勝浦市勝浦)が7月、国の有形文化財に登録されてから20年を迎えた。

勝浦ビッグひな祭りでにぎわう松の家旅館

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登録を受けたのは2003(平成15)年7月。女将(おかみ)の渡邉久恵さんによると、かつて勝浦市街地を襲った大火では災害を免れたものの、戦前に宿泊客の寝たばこが原因で倉庫としても活用していた離れが出火、貴重な文化財などは、その際に焼失したという。

 同館は江戸時代末期創業。木造2二階建て、桟瓦ぶきの入り母屋造りが特徴で、正面中央の玄関には唐破風が付されている。古代ヒノキ風呂や昭和の面影を残した客室が特徴の老舗。

 客室は本館3室、別館5室の全8室。併設の宴会場はコロナ禍に稼働がほぼゼロになったというが、最近は漁連や同窓会、経営者の会合などを中心に少しずつ回復傾向にあるという。

 現当主の幸男さんと久恵さん夫婦は「私たちの代でこの旅館も終わりかもね…などと話していたが、最近、国際武道大学を卒業した北崎匠くんが入社してくれ、まちづくりにも積極的に参加してくれ活気が出てきた」と久恵さんは目を細める。

 アルバイトで旅館やまちづくりに関わるようになり、卒業後も広報や情報発信担当として同館に残り街に積極的に関わる北崎さんは「僕がいるうちに国際武道大学の学生と勝浦のまちづくりをつなげたい」と意気込みを見せる。

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