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いすみのインド料理店「YOGI」が1周年 インド人シェフが地域交流深める

店主のゴビンド・シングさんと店舗を仲介した橘さん

店主のゴビンド・シングさんと店舗を仲介した橘さん

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 いすみのインド料理店「YOGI(ヨギ)」(いすみ市大日在、TEL0470-62-6625)が7月11日で1周年を迎えた。

ゴビンド・シングさんと 妻のラナ・ビセラさん、店員のシング・マンシルさん。キッチンカーでさまざまなイベントにも出店している。

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 店主のゴビンド・シングさんはインド北部のリシケシュ出身。2011(平成23)年2月、大阪のインド料理店に勤めるため、シェフとして初来日した。その後、都内に移り、別のインド料理店に勤めた後に独立、初めての店を東京・亀戸に構えた。店舗は順調に業績を伸ばし都内と埼玉で7店舗を展開運営するまでになったが、ビザ更新時に店の経営権を全て失ってしまう被害に遭う。

 失意に浸る間もなく千葉県内の知り合いの店で働いていた時に、いすみ市在住のインド人が経営するカレー店を手伝いに初めていすみ市を訪れた。働いているうちに経営者から「店を購入しないか」と持ちかけられたという。売買を仲介したのは、地元で不動産業を営む「ぶんかむら」社長の橘康雄さんだった。「橘さんには本当に助けてもらった」とシングさんは話す。

 橘さんは「建物は弊社の自社物件だったが、オーナーがインド人だったことと土地の所有者が別人だったため交渉は大変だった。インド人は真面目で働き者。応援したかった」と話す。

 シングさんが2023年7月に店をオープンした後、橘さんが経営するカフェでカレーを提供したり、橘さん所有の民泊施設を訪れたゲストにインド料理のケータリングを提供したりするなど、2人の交流は深まっていった。

 現在、シングさんは子どもが都内の大学と高校に通っているため、同市との2拠点生活を送っている。店をオープンしてから、地域になじむため市役所や地元農産物直売所などを訪問して回り、弁当の注文を受けるようになった。昨年9月からは「港の朝市」への出店も続けている。常連も増え、注文をさばくのに大変な時もあると言う。

 メニューは「人気」だというバターチキンやホウレン草のカレーのほか、チーズ、ガーリック、ホウレン草のナンを常時3~4種そろえる。今後、店では予約制のバイキングやドーサ、ビリヤニなどの南インド料理も提供していく予定。リクエストに応じて、イベントなどへも出店していくという。

 「いすみが大好き。人が優しいのが一番気に入っている。もっと頑張って、ここで店を続けていきたい」とシングさんは意気込む。

 営業時間は、ランチ=11時~14時、ディナー=17時~21時。木曜定休。

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