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閉店した「かさや食堂」の 「ばくだんコロッケ」 なじみ客の要望で再販開始

「ばくだんコロッケ」は、同店の看板商品の一つである「かさやコロッケ」の2倍の大きさ

「ばくだんコロッケ」は、同店の看板商品の一つである「かさやコロッケ」の2倍の大きさ

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 弁当や総菜を販売する傘屋商店(いすみ市行川、TEL0470-86-3535)が1月17日、昨年閉店した「かさや食堂」の人気メニュー「ばくだんコロッケ」の販売を始めた。

「ばくだんコロッケ」と「ばくだんコロッケ・ミニ」。持ち運びしやすいケースに入れて販売する

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 傘屋商店は、1893(明治26)年、屋号の由来にもなった番傘製造業として創業。社会の変化に合わせ業態を変え、現在は仕出し料理の提供や弁当、総菜の製造販売業を営む。2015(平成27)年、売店に併設する形で「KASAYA(かさや)食堂」をオープン。いすみ鉄道上総中川駅から徒歩5分の場所にあるため、観光客のほか、昔からのなじみの客でにぎわったが、昨年、人手不足により閉店した。

 「ばくだんコロッケ」は、かさや食堂で提供していたメニュー「ばくだん定食」の一品。同店の看板商品の一つである「かさやコロッケ」の2倍の大きさのコロッケで、旭市のブランド豚「いも豚」のひき肉と自家菜園で取れたジャガイモとタマネギを使い、手作りしている。丸い形のコロッケにお好みソースとマヨネーズをトッピングしているため「たこ焼き」のような姿が特徴。

 「かさやコロッケ」は1992(平成4)年、店舗移転に伴って「何か地域の名物になるものを作ろう」と、現代表の大久保安佐子さんとスタッフで開発。試行錯誤を重ね出来上がったレシピは門外不出で、今も引き継がれている。大久保さんは「発売当初から買い続けてくれている人も多い。子どもや孫が帰ってくるのでと大量に注文いただくケースもある。昔からのなじみの味として地域の人に親しんでもらっているのでは」と話す。売店では現在、コロッケやメンチカツなどの揚げ物を1つから販売するほか、弁当や総菜も並べる。

 大久保さんは「ばくだんコロッケは、食堂を利用していた人から再販希望の声が多く寄せられた。今回、予約のみになるが販売することにした」と話す。価格は600円で、前日までの予約が必要。新たにミニサイズのコロッケ5個が入った「ばくだんコロッケ・ミニ」(500円)の販売も始める。それぞれケースに入れ、持ち帰りがしやすいように工夫した。

 「当店には20~25年勤続しているスタッフが多い。最高齢は80歳。スタッフの高齢化も進んでいて作れる数に限界はあるが、楽しみに買いに来てくれる人がいる限り続けていきたい」とも。

 営業時間は10時30分~16時30分。火曜定休。

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