
長南町で初となる子ども食堂「ちょなこみ食堂」の試行イベントが2月8日、長南町中央公民館(長南町長南)で開かれた。
主催は町内のボランティアグループ「てぃみぃかゃ」で、同町社会福祉協議会が事務局を担う。「てぃみぃかゃ」代表の寺田美那子さんは「誰でも安心できる居場所を作りたいと思い、子ども食堂の立ち上げを考えた。将来的には多世代が集うコミュニケーションの場にしたいと思い『ちょなこみ食堂』と名付けた」と話す。
当日は、未就学児や小学生の子どもを連れた保護者、招待者、ボランティアなど85人が参加。会場に設けられた交流広場では、輪投げ、オセロ、マジックショー、小物作り、折り紙、お手玉、絵本の読み聞かせなどを用意。それぞれに交流班のボランティアが付き、子どもたちが安心して遊べるよう工夫した。
調理班のボランティアらは、カレーライス、白菜サラダ、カルピスゼリーなどを用意。食材の一部は、子ども食堂を始めるに当たり、呼びかけに応じた町民や事業所から提供を受けたもので賄った。
食堂が開店すると、料理が用意されたテーブルに親子連れが並んだ。未就学児を連れた母親は「普段は時間に追われて料理をしたり、総菜を買ったりすることが多いので、作ってもらうご飯がありがたい」と話していた。
この日、白菜とニンジンを提供したボランティアの一人、永嶋明美さんは「現役引退後は子どもの教育や居場所作りなど地域貢献に関わりたいと思っていた。自宅の家庭菜園で採れた野菜が子ども食堂で使われ、人に喜んでもらえることは本当にうれしいこと」と振り返る。
「ちょなこみ食堂」は今年4月から本格稼働し、月1回、土曜に開催予定。場所は同町中央公民館。未就学児、小中高校生は無料。保護者は300円。