
寺で製造した豆腐が気軽に味わえる「白蓮華(びゃくれんげ)」の開店祈願祭が2月16日、東光寺(長南町野々)で行われた。
同寺では5年前、住職・今井長新さんの発案で豆腐製造業の営業許可を取得。寺の本尊の薬師如来にあやかり「お薬師とうふ」と名付け、豆腐の製造販売を始めた。近隣の直売所で販売するほか、町内の定期購入者への配達も行っている。昨年12月8日、寺で手軽に味わえる場として「白蓮華」を開いた。
当日、祈願法要に続いて、豆腐製造を全面的に指導した長生村在住の小倉利一さんがあいさつし、住職との出会いや製造にかかるおからの活用について話をした。「自分の持つ知識で、町の活性化に少しでも貢献できたら」とも。
祝辞の後、一宮町に拠点を置く「玉前雅楽会」が本尊の薬師如来に奉納演奏を行い、堂内にある白蓮華で「お豆腐御膳」が振る舞われた。同寺の僧侶で調理を担当した板倉良恵さんは「町内で採れたレンコン、ナバナ、ニンジンなどを使い、地産地消と手作りにこだわった。湯豆腐は、豆腐と水を火にかけるだけで豆腐からおいしいだしが出るので、それを味わってほしい」と料理を紹介した。
今井さんは「町の発展の一つとしてこの事業を始めた。直売所で土産に買ってくれる人が何組もいて、味には定評がある。スタッフには『日本一おいしい豆腐』を作るよう日々伝えている。千葉に『お薬師とうふ』『白蓮華』があることを知ってもらえたら」と意気込む。板倉さんは「寺離れが進む中、気軽に足を運んでもらい、来てくださった人の心に寄り添えるような場になれれば」と話す。
お豆腐御膳は1,500円。お薬師とうふは、絹ごし=210円、木綿=230円。営業は第1・3日曜。法要などにより不定休あり。御前の提供は11時~、12時45分~の2部制で、当面は予約のみ。