
高校生によるSDGsアクションアイデアコンテスト「SDGs QUESTみらい甲子園 千葉県大会」のファイナルセレモニーが3月20日、千葉市内で開催され、千葉県立大原高校(いすみ市大原)が「SDGs QUEST アクションアイデア優秀賞」を受賞した。
同コンテストは、多様なセクターの応援を受け、高校生チームが気候変動や生態系保護、水や資源問題、貧困、食料、格差、エシカル消費などの社会課題を自ら探求し、チームで解決策を発表するSDGsアクションアイデアコンテスト。今年は全国23エリアで開催。千葉県大会は昨年初めて開かれ、今回で2回目。
今年は千葉県内144チームが参加。書類選考で選出された12チームが動画でプレゼンテーションを行い、ファイナルセレモニーで最優秀賞、優秀賞など各賞を発表した。
同校は「アクアポニックスシステムを活用した 食料生産の取組+α」を発表。チーム名の「魚・農業・愛情・探究」は、同校が県内でも珍しい総合学科で2年次からそれぞれ系列を選択し専門分野を学ぶことができることを伝えられるよう、魚=海洋科学系列、農業=園芸系列、愛情=生活福祉系列、探究=普通系列とした。
アクアポニックスは、水産生物の養殖と植物の水耕栽培を同時に行い、環境に優しい持続可能な生産方式で食料生産を実践する取り組み。同校では2020年に取り組みを始め、現在は、海洋科学系列が水産養殖、園芸系列が野菜栽培、生活福祉系列が参加型作業、普通系列がまとめや改善の手法の検討を行うなど4系列のそれぞれの専門を生かし、協力しながら探究学習を進めている。
「海や陸の豊かさを守る新しい農業に取り組む中、学校内で各系列の枠を越え、皆で協力し取り組んでいること」が評価され今回の受賞に至った。ファイナルセレモニーには海洋科学系列の4人の生徒が参加し表彰状を受け取った。海洋科学系列2年の関柊磨さんは「皆で一緒に取り組んできたことが評価されてうれしい」と話した。
アクアポニックスは同校の昇降口そばに設置し、来校者に理解を深めてもらうためのパネルも展示している。見学の受け入れにも応じている。