地元に長く愛されるご当地ラーメン「勝浦タンタンメン」が2月27日、文化庁食文化機運醸成事業「100年フード 未来の100年フード部門」に認定された。
しょうゆベースのスープにラー油、ひき肉、タマネギを使った勝浦タンタンメン。店によって辛さが違う(写真提供=勝浦タンタンメン企業組合)
「100年フード」は、文化庁が多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を継承してくことを目指し進める取り組み。
認定には「地域に根差したストーリーを持つ食文化」「地域の広がりの中で、二世代以上にわたって継承され現存する食文化」「100年を超えて継承することを宣言する団体が存在する食文化」などのいくつかの条件が必要で、これまでに全国で329件が認定された。千葉県では4件目で、今年唯一の認定となった。
勝浦タンタンメンは約50年以上前、地元の海女や漁師が海仕事の後に冷えた体を温めるメニューとして定着した。20年ほど前、地元商工会青年部で「地元の食で地域を盛り上げられないか」と考えていたところ、仕事で付き合いのある地域外の人から「勝浦のタンタンメンは、ほかの地域のタンタンメンと違う」と言われたこときっかけに注目するようになったという。
勝浦タンタンメン企業組合専務理事の滝口裕都さんは「当時、タンタンメンを提供していた店が十数軒あった。一軒一軒リサーチしたところ、共通していたのはしょうゆベースのスープにラー油を入れ、タマネギとひき肉を使っていたこと。定義を決め、表記も漢字、ひらがななどバラバラだっものをカタカナに統一し、地名を入れて『勝浦タンタンメン』として商標登録を行い、ブランド化を進めた」と振り返る。
現在は市内の約40軒で提供。勝浦タンタンメン味のメンマや菓子など、土産物も開発・販売している。「勝浦タンタンメンを目当てに当市を訪れる人も多い。行列ができる店もある。寒い冬はもちろん、暑い夏にあえて辛いものを食べる人もいる。通年を通して楽しめるのでは。最近では、ラーメンだけではなく、パスタやたい焼き、肉まんなど多様な展開も生まれている」とも。
滝口さんは「千葉県で認定されている食文化は『太巻祭りずし』『あじのなめろう』など、江戸時代から続く郷土料理が多い。他と比べると歴史が浅いが、私たちにとってはこれからも残していきたい地元の味。勝浦市では学校給食でも提供しており、子どもたちに一番人気のメニューと聞く。組合を立ち上げるなど次世代に継承する体制も整えた。勝浦タンタンメンが地域の食文化として、100年先も続いていけば」と期待を込める。