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いすみ・高秀牧場ミルク工房、ホエイ豚の加工品を初めて商品化

高秀牧場で育てたホエイ豚を使った加工品。現在ベーコン、ボロニア、ソーセージの3種類を販売

高秀牧場で育てたホエイ豚を使った加工品。現在ベーコン、ボロニア、ソーセージの3種類を販売

 ホエイ豚の取り組みを進める高秀牧場ミルク工房(いすみ市須賀谷、TEL 0470-62-6669)が3月7日、「高秀ホエイポークのソーセージ」の販売を始めた。

チーズ職人の大倉さんと岡田さん、ミルク工房の馬上さん。現在、菜の花が見頃を迎えている

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 約200頭の乳牛を飼育している同牧場。敷地内のミルク工房では、チーズとジェラートの製造・販売を行う。チーズを作る過程で発生する大量のホエイ(乳清)の有効活用を考え、昨年10月、2頭の豚を受け入れホエイ豚の取り組みを始めた。

 チーズ職人の大倉典之さんは「初めての取り組みだったので、試行錯誤の連続だった。ただ、千葉県は養豚が盛ん。家畜保健所、養豚場、食肉処理場も近くにあり、取り組みに興味を持つ料理人も多かった。さまざまな環境が整っていたため、比較的スムーズに進めることができた」と振り返る。

 豚の餌はホエイが大部分だったが、エコフィードの取り組みも進め、柿や規格外で廃棄される予定だったサツマイモなども給餌。115キロに成長した豚は2月27日に出荷された。同工房の馬上温香さんは「生き物を食材として育て出荷するのは牛と同じだが、豚の出荷は初めてだったので違う思いを抱いた。命に感謝して頂くことを改めて感じた」と話す。

 「肉だけ売るのは違う。自分たちできちんと届けたい」との思いから、出荷前から販売先を開拓。いすみ市のオーベルジュ「五気里-itsukiri-」をはじめ、県内外のレストランの料理人との交流し、ロース、肩ロース、頭(カシラ)、豚足など、それぞれの料理に適した部位を提供した。骨はラーメン店に引き取られスープに活用、2日間の限定メニューになった。

 今回、工房で販売する商品はソーセージ、ボロニア、ベーコンの3種類の加工品。「ベーコンは下腹のバラ肉を使用。ソーセージ、ボロニアのつなぎはホエイ豚の脂肪を活用した」と大倉さん。「当工房とのチーズとも相性がいい。ブルーチーズ『草原の青空』との組み合わせはお勧め」とも。

 豚の放牧地の隣は農地になっており、農福連携に取り組む福祉施設「ピア宮敷」の作業者が訪れる。大倉さんは「今まではほとんど交流がなかったが、豚をきっかけに話をすることが増えた。豚がつないでくれた縁は、こうしたところにもあった」話す。

 「現在、新たに2頭の豚を飼育している。料理人から肉の感想が届き、食味に関する課題もいくつか見つかった。2期目からは、さらなる肉質改善を目指しホエイ以外に地元産の飼料米も与えている。餌を工夫し改良を進めながら、今後もさまざまな可能性を探っていきたい」と意気込む。

 店頭価格は、ソーセージ=850円、ボロニア=1,000円、ベーコン=1,500円。なくなり次第終了。営業時間は10時~17時。工房での販売のほかオンラインショップでも扱う。

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