例年アカウミガメが上陸する御宿海岸で7月4日、今年初めての産卵が確認された。
地域によって産卵時期は異なるが、同町や近隣地域では6月~8月ごろにウミガメが産卵する。卵は約2カ月でかえるという。
毎朝海岸のゴミ拾いをしながら散歩をしている同町の住人が4日の早朝、産卵上陸を確認し、同町役場などに連絡した。研修を受けた同町役場の職員が駆け付け、波の影響が少ない高めの位置に産卵したため安全だと判断し、移植はせずそのまま見守ることを決めた。砂浜には母ガメが迷うことなくほぼ一直線で行き来した跡があった。
御宿町の海岸で有志が集まり自主的にパトロールを行っている「御宿うみがめパトロール隊」のメンバーは「私たちの考えるウミガメの保護活動は、人工的に子ガメをふ化させ放流するといったことではなく、ウミガメの産卵地である御宿海岸を守っていくこと。ウミガメが産卵に来る美しい白い砂浜は、御宿町の誇りであり財産。そのためにウミガメの上陸痕を調査し、『自然』と共存できる町づくりに生かせればと思っている」と話す。
「今年もウミガメの上陸産卵があり安心した。『ウミガメにこの御宿海岸のことを教えてもらう』という謙虚な気持ちで調査し、見守っていきたい」とも。