いすみ市の小澤地区の諏訪神社のみこしが大修繕され、9月16日に受け渡しされた。
みこしは48年前に作られたもので、漆が塗られた屋根や金物部分などの古さが目立ち、今回大修繕を行ったという。
当日は諏訪神社に小澤地区の氏子が、修繕を頼んでいた工務店にみこしを取りに行った。近年、みこしの受け渡しはトラックなどに積んで持って来てもらうことが多くなっているというが、同地区では工務店に取りに行き、しっかりお礼を伝えることを大切にしている。この日は、白い衣装を身にまとった氏子約100人が集まった。100人でも少ない方だという。
神社に帰社後、おはやしが披露されたほか、「ホラヤッサ」の掛け声で若手氏子らが息を合わせて実際にみこしを担ぐ姿も。若手の氏子たちはきれいになったみこしを前に大盛り上がりだった。
同地区には現在310軒ほど民家があり、そのうちの179人が氏子になっているという。今回大修繕を行うにあたって寄付を募り、同地区の氏子や特別寄付者からの寄付を受けた。クレームや文句を言う人は「誰一人としていなかった」(神輿(みこし)修繕委員会・副委員長の田中恵一さん)と言う。
神輿修繕委員会・委員長の鶴岡英明さんは「大原はだか祭りで他の地区が担ぐみこしを見て、若手の氏子たちが諏訪神社のみこしが一番古いと感じたのだろう。若手から修繕してほしいという声が上がり、若手の気持ちをくんで今回大修繕を行った。昨年12月16日に工務店にみこしを引き取りに来てもらい、役員4~5人で月に1回集まって要望などを話し合い、みんなの気持ちを十二分に取り入れて完成した」と話す。「若い人たちからは会うたびにお礼を言われる。本当にやったかいがあった」とも。
田中さんは「9月に入るとお祭り一色で、道なぎと呼ばれる道の整備をしたり、9~10メートルほどあるしめなわをみんなで作ったりやることが本当にたくさんある。うちは親子3代で氏子になっている」と話す。「神社は諏訪神社が一番、みこしも諏訪神社が一番と誇りを持っている」と笑顔で話す。
17歳の氏子・齋藤伊織さんは「まち(祭り)が本当に大好き。まちのために生きている。みこしを担ぐために、筋トレをしたり、まち用のせんすに筆で文字を書いたりいろいろ準備している。みこしをきれいにしてもらったので、今年の大原はだか祭りは今まで以上に盛り上げる」と意気込む。
22日にはみこしのお披露目を兼ねて村廻りをするという。大原はだか祭りは9月23日・24日に開催される。