御宿町の子育て世代を中心としたボランティアグループ「かぐやdeアミーゴ」が2月3日、「節分の日 豆まき訪問」を行った。御宿町社会福祉協議会の地域交流事業の一環。
地域の交流サロン「ふれあいの家」を訪問し、豆の替わりに菓子をもらう子どもたち
当日は、鬼に扮(ふん)したスタッフが個人宅を訪問し、豆まきをしてもらう。町内在住の小学生、高齢者がいる世帯から希望者を募ったところ、紹介も含め、高齢者世帯2軒、子ども世帯15軒の申し込みがあった。
高齢者世帯には、鬼に扮した幼児らが訪問。子どもたちは豆の替わりに菓子をもらい、「おばあちゃん、いつまでも元気でね」と声をかけた。
一人暮らしの80代女性は「普段、街で子どもの姿を見ることが少なくなってしまった。今日はたくさんの子どもたちに会えてうれしかった」と笑顔を見せた。
子どものいる世帯からは、事前に子どもの年齢や「鬼の怖さ」、「鬼に言ってもらいたいこと」などをヒアリング。
鬼に扮したスタッフが太鼓を鳴らしながら家庭を訪問。「あいさつをきちんとしてほしい」「忘れ物がないように気をつけてほしい」「みんなと仲良くしてほしい」など、普段親が言ってもなかなか聞かないことを鬼が伝えつつ近づいていくと、その迫力に泣き出す子どももいた。
企画のきっかけは「サンタクロースの訪問」。同町では毎年、クリスマスイブにサンタクロースに扮したスタッフが家庭を訪問し、子どもたちにプレゼントを渡す事業を行っている。
「子どものいる世帯だけではなく、ほかの世帯も訪問して交流できることはないかと考えた際、節分の豆まきを思いついた」という。
昨年、試験的に行ったところ、訪問した高齢者から「大人の鬼が来るんだ」と言われ、「子ども鬼」のアイデアが浮かび、今年初めて実施した。
当日は、地元高校生も含め、多くのボランティアが参加した。かぐやdeアミーゴの関宏美さんは「『サンタクロースの訪問』で協力してくれる人を中心に、皆、とても楽しんで参加していた」と振り返る。
同協議会事務局長の貝塚克之さんは「一人暮らしの高齢者も多いため、このような機会に子どもたちとの交流が生まれれば。今後も続けていきたい」と、話す。