
移住者夫婦が営む御宿のブリトー店「koho(コホ)」(御宿町須賀)が7月7日で1周年を迎えた。
御宿駅から徒歩8分、国道128号線沿いに店を構える同店。店主の内田康介さんと史帆さんは習志野市出身で、2024年に同町に移住した。
康介さんは「地元・習志野で、個人で経営している店の人たちにとても世話になった。自分たちもこのような場所を作りたいと考えていた中、コロナ禍をきっかけにより具体的に自分たちの将来について考えた。28歳の時に夢を形にするため、期限を2年と決め沖縄に移り住み、飲食店で働きながら自分たちの店のオープンに向けて勉強を始めた。この2年間は多くの人に世話になり、たくさんのことを学ばせてもらった」と振り返る。
習志野に戻り開業の準備を進めるも、縁があり御宿町にある同物件と出合い、移住を決意。「御宿には海があり、どこか沖縄に雰囲気が似ていた」という。壁塗りなど自分たちでできるところは自分たちで進め、昨年オープンした。
一番人気のメニューは「ブレックファーストブリトー」(900円)で、豆腐のみそそぼろ、塩こうじの野菜ファヒータなどを包む和風のブリトー「発酵ブリトー」(880円)、メキシカンマッシュアボカドやブラックビーンズ、いすみ産の玄米などを包む「ワカモレブリトー」(900円)も用意する。「ブリトーは、包む食材を変えることでさまざまな味が楽しめる。素材にこだわり、体に良いものを提供していけたら」と康介さん。
店内はカウンター席やテーブル席のほか、畳の小上がりも設ける。「サーフィン後に立ち寄りゆっくり過ごす人や小さな子ども連れの人に好評」と史帆さん。
店内では、アート作品の展示会や古着販売のポップアップなども開いている。康介さんは「この地域は海に訪れる人が多くなる夏ににぎわう。寒い時期は集客が厳しいと聞いていたが、地元の人がコーヒーを飲みに立ち寄ってくれたり、以前世話になった人が遠方から遊びに来てくれたり、想像以上の人が訪れてくれて感謝している」と話す。
店名は内田さん夫婦の互いの名前の頭文字に由来する。「『コホ』はハワイ語で選ぶという意味があると知った時、自らの手で暮らしや仕事を選び、作っていきたいと思う自分たちの考えにピッタリなのではと思った。オープンして1年だが、ここを訪れた人にとって、何か新しいきっかけが生まれる場所であり続けられたら」と意気込む。
営業時間は8時~16時。水曜・木曜定休