千葉県の地域おこし協力隊員によるアイデアソンが1月17日、御宿の交流スペース「サイカス」(御宿町御宿台)で開催された。
千葉県内で個々で活動している地域おこし協力隊員が、活動内容や課題、ビジネスアイデアを共有する場を設けた。個々の隊員の活動についてのアイデアを広げるほか、千葉全域の隊員が一丸となって取り組むプロジェクトについて検討することも目的としている。
県内では7つの自治体で、30人以上の地域おこし協力隊が活動。行政側主催の県単位での研修会は開かれていたが、「自治体をまたいだ連携を生み出すような内容ではなかった」として、2018年から隊員が自主的に毎月の情報交換の場を設けるようになった。今年初めとなった今回は、より深く各自の課題・アイデアについて討論するため、プレゼン大会の形で開催した。
この日は、御宿町隊員、三次恵美子さんが運営する「交流スペース サイカス」を会場に、館山市、鴨川市、鋸南町、市原市、大多喜町、御宿町、いすみ市から計10人の隊員が参加した。
各自10分程度でビジネスアイデアや課題をプレゼンした後、参加者全員でその内容について意見交換を行った。「国際化を取り入れた地域活性」「効果的な情報発信」「有害鳥獣対策の町おこしへの活用」など、個々の活動についての討論のほか、市原市隊員の高橋洋介さんによる「千葉県全域の食の情報発信」の提案や、館山市隊員の中丸仁さんによる「関東全域の地域おこし協力隊の連携」の提案など、千葉県の隊員が一丸となって取り組むプロジェクトについての討論も行われた。
夜には新年会を開催し、引き続き活動についての話が交わされ、深夜まで討論が続いたという。
三次さんは「地域で一人で活動していて悩むことも多かったため、このような機会にざっくばらんに活動についての意見交換ができて、大変心強い。千葉全域の協力隊で連携して進めるプロジェクトなど、今後が楽しみ」と話す。
館山市地域おこし協力隊の沖浩志さんは「行政区分・担当分野を越えた枠組みで話ができるので毎回勉強になる。各隊員の得意技が化学反応を起こして新しい取り組みの種になるのは楽しい。今後は種を育ててビジネスになるよう活動したいと思う」と話す。