御宿小学校の全校生徒が5月11日、御宿町の小波月海岸で「磯観察会」を行った。
「故郷を誇りに思う気持ちを育てる」「自然の豊かさを体感する」ことを目的にし、毎年5月中旬に行われている同取り組み。
当日は高学年と低学年の生徒がペアを組み、「崖付近は歩かない」など徹底されたルールの下で活動。同町商工会青年部のメンバーなどが早朝から集まり、海岸清掃や観察中の生徒のサポートなどをした。
生徒はライフジャケットとマリンブーツを着用し、同行した教師や保護者、ボランティアスタッフと共に磯観察を楽しんだ。中身のないサザエを見つけて残念がる子どももいた。
同校の三上雄二校長は「海の近くに住んでいても磯遊びなどをする機会が少ない。学校行事としてこのような機会を設けると『冷たい、冷たい』と言いながらも生徒は喜んでいる。今はただ楽しいだけの活動かもしれないが、将来故郷を離れた時に御宿を誇りに思い、地元を発信してくれるような子に育ってほしい」と願う。
ボランティアスタッフとして参加した同町商工会青年部の君塚勇気さんは「5年以上前から参加している。毎年思っていることだが、昔は『磯遊び』だった。今は『磯観察』になっているので、もっと遊びの部分が取り入れられれば」と期待を込める。
初めて参加したという同会青年部の神定栄介さんは「子どもたちが磯観察を通して自然を体感できるのはとても良いこと。普段は危ないからという理由で磯ではあまり遊ばない。今日は教師やボランティアスタッフがいる中なので子どもたちも安心して遊べる」と笑顔で話した。