民泊施設を活用した私設図書館「ナガサハウスライブラリー」(鴨川市細野)が鴨川にオープンして、2月10日で半年がたった。
小滝純恵さんは、縁があって民泊施設のオーナーからその管理を任されたが、運営をしていく中で、近所の人との交流が少ないことに気づいた。
「宿に近所の人が来るきっかけがない。どのようにしたらここを知ってもらえるのか」と悩んでいた時に、友人の紹介でいすみ市にある民間図書館「星空の小さな図書館」を知り、訪問。
「地域の人が気軽に立ち寄る様子を見て、本がある空間の可能性を感じた。宿が休みの日に、このような場ができないかと考えた」という。
本が好きだったこともあり、準備を進め昨年8月に開館。「無理なく続けていくため」に開館は月に1回のみ。開館日は少ないが、口コミや紹介で訪れる人は増えつつあるという。
来館した60代女性は「自分の初任給で買った思い出の本。そろそろ家の片付けも考えなければならない。ここで活用してもらえたら」と本を寄贈した。
「本は誰でも気軽に触れることのできるもの。本を介してさまざまな会話が生まれ、交流が生まれている。今後は場所にこだわらず、さまざまな可能性を探っていきたい」と小滝さんは話す。
開館時間は10時~16時。次回開館日は、2月27日。