いすみ市内在住のパヴェル・べドナーシュさんが大原シアター(いすみ市小沢)の隣接地に私費で造成したサッカーコートがオープンして、8月20日で1カ月がたった。
パヴェルさんはチェコ共和国出身。2006(平成18)年に初来日し16年前、海のある自然豊かな場所を求めて妻の栄子さんと共に都内から同市に移住した。彫刻や絵画のアーティストとして活動する傍ら、同市内で民泊を運営。大原シアターで人形劇とオペラのコンサート、絵画や書道教室など開くなど、地域と積極的に交流している。
サッカーコートは元々田んぼだった敷地。パヴェルさんが借りている場所で、草が生えては草刈りをする日々を過ごしながら活用方法について思案していたという。きっかけは今年7月、夏休みの過ごし方について子どもたちと話をしたこと。パヴェルさんは「サッカーでゴールキーパーをしている次男から技術を磨くために練習したいと言われた。それならサッカーコートを造ってしまおうと思った」と振り返る。早速、草刈り機で土地の除草を行い、ホームセンターで単管パイプを買ってゴールを自作した。スポーツ競技で使われるラインパウダーで白線を引くと一気にサッカーコートらしくなったという。
「サッカーコートの画像をSNSにアップしたところ、加工画像ではないかと多くのコメントをもらった。まさかこのような場所に、このようなサッカーコートができるとは思ってもいなかった人が多かったのでは」とパヴェルさん。
当初、子どもの友人たちに声をかけ利用してもらっていたが口コミでうわさが広まり、あっという間に10人以上が集まるようになった。「今までいろいろなことに取り組んできたが、子どもたちがこんなに集まることはなかった」とも。
開設から1カ月を迎えた20日には13人の子どもたちが集まり、それぞれ自由にサッカーを楽しんだ後、パヴェルさんも加わりチーム分けをして試合を行った。「チェコはアイスホッケーの国。自分が子どもの頃、近所の子どもたちが集まると地面に水を撒いて氷のリンクを作り自由にホッケーを楽しんだ。このサッカーコートでは、同じように子どもたちが何かに打ち込んでいる姿を見ることができる」とパヴェルさん。
参加した太東小学校6年の伊大知旺里君は「こんな場所でサッカーができてファンタジーのよう。気軽にサッカーできるのがいい」と話していた。
パヴェルさんは「ボール1個で14人が遊べる。シアターに隣接しているので、子どもたちがサッカーを終えた後でアートに触れてくれたら、こんなにうれしいことはない。今後は照明を設置してナイターができるようにしたい」と意気込む。
サッカーコートは月曜・水曜・金曜の16時から開放する。9月以降は土曜のみ。利用無料。